川に遊びに行って、小さなトンボに似た昆虫を見かけたことはありませんか?
それはカワゲラかもしれません。
水辺に住む生き物を調べることで、河川の汚染や汚れ具合を知ることができます。
このような生き物を、環境指標生物と呼び、カワゲラもその中に入ります。
このカワゲラは、幼虫の時期が3年近くなのに成虫に羽化してからは1ヶ月で生涯を終える昆虫です。
成虫でいる期間が短いですが、飼育して観察することも可能なのですよ。
今回は家庭でカワゲラを飼育するならば、どのようなことに気を付けたいかをお話しますね。
カワゲラの成虫を飼育するには?
約二億数万年前には地球に存在していたカワゲラですが、現在日本で観測されているのは約200種程です。
カワゲラは綺麗な水の河川にしか住めないため、河川環境の悪化で生息数が脅かされていると言われていますね。
また、サナギの時期がなくトンボなどと同じ不完全変態の昆虫です。
幼虫はトンボのヤゴに似ていて、英名はストーンフライ。
由来は岸や岩に上がって羽化(ハッチ)することからそう呼ばれているとか。
フライフィッシングや渓流釣りには欠かせない昆虫です。
もし、成虫を飼育しようとするならば、5~6月が羽化期と言われるのでそれより少し早い時期に、やや流れの早い渓流の瀬を探して採取してみましょう。
大きな石の下や落ち葉の下を探すと隠れています。
自然の状態を作るのは難しいですが、渓流沿いの木が生えた所をイメージし、水槽内に木の枝と石、水場、餌場を設けてあげましょう。
湿度は高めを好むようです。
幼虫を水槽内で飼育して羽化させて、成虫飼育をすることも可能です。
水温は低めにするか、もしくは水無しで水中にある落ち葉と一緒に持ち帰ります。
水槽内はエアーポンプを使用するか、外部濾過等で水流を作り、砂や石で採取した場所に近い環境をつくってあげましょう。
羽化後は水槽から出ないよう、網製の蓋を用意してください。
カワゲラの成虫にあげる餌はどのようなもの?
カワゲラの幼虫は、大型種は肉食性、小型種は藻類や落ち葉を食べる雑食性です。
では、成虫になると何を食べると思いますか?
実は成虫の生態はまだ不明な事が多くハッキリとしてはいませんが、一般にカワゲラの成虫は食物を摂りません。
どうして食べないのか不思議に思う方も多いでしょうね。
カワゲラは幼虫のうちは水生昆虫や付着藻類などの固形物を食べるのですが、羽化後成虫になると、口が退化して水分しか摂取できなくなるのです。
まとめ
簡単にカワゲラの成虫を飼育する場合の方法と餌についてご紹介しました。
自然の環境を自宅に再現するのは難しいでしょうが、チャレンジしてみるのも面白いと思いますよ!!