水生昆虫のタガメと同じような生息地にいるのがゲンゴロウとタイコウチです。

タガメと同じく肉食性と食性も似ており、農薬や除草剤などによる水質の悪化にも弱いところも同じで、地域によっては絶滅危惧種や準絶滅危惧種に指定されていることも似ているといえるでしょう。

それでは、水中のギャングと呼ばれるタガメとゲンゴロウやタイコウチの違いはどのようなものでしょうか。

ここでは、タガメと比較したときのゲンゴロウとタイコウチの違いについてみていきましょう。

タガメ ゲンゴロウ タイコウチ 違い

有名な水生昆虫ゲンゴロウとタガメの違い

以前と比べて生息している数は減りましたが、ゲンゴロウとタガメは最も名前の知られた水生昆虫といえるでしょう。

有名なこの2種類の違いは外見ですぐにわかります。

特徴的な鎌状の前脚を持つタガメに対してゲンゴロウは、丸みを帯びたフォルムです。

ゲンゴロウとタガメの大きな違いは成長過程にもみられます。

タガメは卵からの孵化後、5回ほどの脱皮を繰り返し成虫へと成長しますが、ゲンゴロウは幼虫から蛹を経て成虫になる「完全変態」をおこない成長します。

つまり、タガメは孵化したときからタガメの形をしていますが、ゲンゴロウは成虫になるまで異なる形の過程をふむのです。

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タイコウチとタガメの違い・産卵場所と呼吸糸

タイコウチは、タガメと同じカメムシの仲間ですが、タガメとは異なるタイコウチ科に属します。

タガメに劣らず獰猛で、英語名ではWater scorpion(水サソリ)と呼ばれるほどです。

獰猛な性格や鎌状の前足などはタガメによく似ていますが、タガメとは違い人に捕獲されたときに反撃をおこなうことはありません。

また、産卵をする場所にも違いがあります。

タガメは水面からでた杭などに卵を産み付けますが、タイコウチは水辺のコケや草むら、土のなかに産卵します。

この卵には、酸素を取り込むことができるヒゲ状の「呼吸糸」があり、水深が深くなければ卵が水にはいっても呼吸糸を通して呼吸をおこなうことができます。

まとめ

ここまで、タガメと比較したときのゲンゴロウとタイコウチの違いについてみてきました。

タガメとゲンゴロウの違いは体の形状のほか、脱皮を繰り返して成長するタガメに対して、幼虫から蛹を経て成虫へとなるゲンゴロウの成長過程です。

タガメとタイコウチの大きな違いは産卵をする場所、タイコウチの卵には産卵場所に適応した呼吸糸がありましたね。

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