ゲンゴロウと同じように水中で生活する水生昆虫には、他にガムシやタガメといったものがいますが、それぞれにどのような違いがあるのでしょうか?

姿形や習性などについての特徴を対比させる形でご紹介します。

ゲンゴロウ ガムシ タガメ 違い

ゲンゴロウとガムシの違いは!?

ガムシは牙虫と書かれますが、これには胸部下にある1つの尖った突起が牙を思わせるという説や、幼虫の特徴である大顎が牙に見えることが由来しているなどの説があるそうです。

ゲンゴロウと同じような沼や池などに生息する水生昆虫で、見た目も同じような形をしていますが、系統としてはあまり近くないということです。

また、両者とも付属肢に水かきの役割をする細毛が発達している点では共通していますが、翅の下に空気を取り込んで長時間潜水できるゲンゴロウに対し、ガムシは泳ぎ自体がそれほど上手くないそうです。

食性も異なり、ゲンゴロウは肉食、ガムシは草食よりの雑食といわれます。

見た目の違いは、ゲンゴロウが流線型で平たいイメージなのに対し、ガムシはずんぐり丸い形をしています。

ガムシも同じように越冬することがありますが、自然下での寿命は1年程度なのだそうです。

ゲンゴロウと同じく幼虫期と成虫との姿が異なり、土中で蛹化する完全変態の昆虫ですが、農薬や自然破壊などの影響で近年生存数を激減させているということです。

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ゲンゴロウとタガメの違いは!?

タガメはカメムシ目コオイムシ科に分類される日本最大の水生昆虫にして日本最大のカメムシといわれますが、カメムシのような独特な臭さはないそうです。

成虫は体長が5~7cm程度あり、特にメスのほうが大きいそうです。

ゲンゴロウとは見た目が全く異なり、まさに巨大なカメムシといった印象を持つでしょう。

また凶暴な性格をしており、水中のギャングと呼ばれるほどで、食性はゲンゴロウと同じ肉食です。

2本の大きくて弓なりになった前脚が特徴的で、この前脚を使って獲物をしっかりつかみ、ストロー状の口を突き刺します。

摂食のしかたもゲンゴロウと同じで、針状の口から麻酔毒と消化液を獲物に注入し、溶かしてから飲み干すという方法ですが、ゲンゴロウの成虫はこのタガメの食べ残しなどを好んで食べるともいわれます。

ゲンゴロウとの最大の違いは成長の過程にあり、タガメは生まれたときから成虫と同じような形のまま成長していく不完全変態とよばれる仲間に属します。

餌に関しても幼虫から成虫にかけての変化はほぼないのですね。

そして、このタガメも例にもれず絶滅危惧種に分類されているということです。

まとめ

同じ水生昆虫であるゲンゴロウとガムシとタガメ。

それぞれに特徴があり、すみわけもできているように見えますが、近年の自然破壊や農薬散布などの影響で絶滅の危機に瀕しているという点では共通しているようです。

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