タガメは、水質の管理や生餌の調達など飼育をする際のハードルが高い生き物ですが、これらに十分対応することができれば、繁殖させ卵から孵化させることも可能です。
もちろん、卵を孵化させるには事前の準備と産卵後にいくつかの注意点が必要となります。
ここでは、タガメの卵の孵化方法についてご紹介します。
タガメの卵が孵化するまでの準備と注意点
卵の産卵を迎える繁殖期以外は、タガメのオスとメスを別々にして飼うことを心掛けます。
これは、十分な餌を与えていれば多少は軽減するのですが、タガメは共食いをするため同じ飼育ケースに入れておくとメスがオスを捕食するためです。
オスとメスを一緒のケースに入れるのは繁殖させるときと心得ましょう。
タガメの繁殖期は5月~6月、また、産卵は水面から10センチメートルほど突き出た杭や棒にするため、孵化の事前準備として15~20センチメートルほどの棒が必要です。
用意する棒や杭は特別な材質なものは不要、直径3センチメートルくらいで表面がザラザラしていて、より真っすぐなものであれば理想的です。
タガメのメスは、1回の産卵で約60~100個ほどの卵を産みます。
産卵後の注意点として、卵を産み終えたメスはすぐに別のケースへと移しましょう。
なぜならば、産卵後のメスがオスを捕食してしまうリスクがあるためです。
卵から孵化までの期間は7日間~10日間ほど、この期間の卵の世話はオスが担当し、自然環境では孵化までのあいだ外敵からの保護や卵の乾燥を防ぐ補水作業をおこないます。
飼育下では、オスの餌として金魚などの小魚を用意してあげましょう。
卵が孵化するまでのあいだに、何らかのアクシデントでタガメのオスが世話のできない状況となった場合、どのように対処すれば良いのでしょうか。
飼育環境にある訳ですから外敵の心配はありませんね。
卵の乾燥に注意して人工的に給水をおこなえば問題なく孵化を迎えます。
最初の一匹が孵化をはじめると、ほかの卵も次々と孵化をはじめます。
このときの幼虫の体長は約1センチメートルほど、そのままでは共食いの危険があるため、いくつかのグループに分散しましょう。
餌はオタマジャクシや小魚を与えます。
まとめ
ここまで、タガメの卵の孵化方法について紹介しました。
ポイントは、繁殖期までオスとメスは別々にしておくこと、産卵後はオスが孵化までのあいだ卵の世話をするため、メスのタガメは別の飼育ケースに移すことです。